第8回「紅白歌合戦」で歌われた『あゝダムの町』
12月31日、大晦日の恒例番組「NHK紅白歌合戦」―昭和32年(1957)第8回「紅白歌合戦」で、白組の三浦洸一が歌ったのは、佐伯孝夫作詞、吉田正作曲『あゝダムの町』でした。
♪パワーショベルが ハッパの音が 明けりゃ谷間に せき立てる
ダムの町だよ 男の町だ なんで東京が ああ恋しかろ
♪山の夜霧にゃ 星さえうるむ みんな忘れて 来たものを
捨てた背広に 未練はないが 胸の古傷 ああなぜうずく
この曲が世に出た年、同31年(1956)に「佐久間ダム」が竣工しました。延べ350万人が働いた佐久間の町は、まさに男の町。当時の日本には安全管理の考え方はなく、工事現場でヘルメットをかぶる技術者、労務者はほとんどいなかったのだそうです。その結果が、96名の殉職者。
写真は、電源開発株式会社で発行した『佐久間ダム』に掲載された建設工事当時の写真です。全員ヘルメットをかぶっている当たり前の光景ですが、これは建設機械の導入を請け負ったアトキンソン社員の指導によるもの。日本で、全員ヘルメットをかぶった最初の工事現場が「佐久間ダム」だったとのことです。もしも、当初からヘルメットをかぶる習慣を身につけていたら、もっと殉職者が減少していたかも知れません。
「紅白歌合戦」を視ながら、少しだけ「佐久間ダム」のことを思い出してください。
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